土浦第一高等学校(土浦一高)は茨城県公立高校の中で最難関校の一つです。
茨城県央地域の土浦市にあり、土浦駅からバスで10分程、閑静な住宅街にあります。茨城県尋常中学校土浦分校として明治30年(1897年)に設立され、100年以上の歴史がある学校です。
2021年度入試から土浦第一高等学校附属中学校の併設に伴って学級数が減少し、2020年までは320名あった募集定員数が段階的に減少してきました。
さらに2024年から附属中学校から80名の内部進学生を迎え、2023年まで240名だった定員が160名に減少しました。
土浦一高は、B選抜の内申重視、入試得点重視の選抜人数割合は2:8です。
ボーダーラインは公開されていないので、当サイトの独自調査により合否のボーダーラインを求めました。
土浦一高の進学実績については、以下の記事にまとめていますので是非あわせてご覧ください。
目次
土浦一高|合否ボーダーラインと倍率の変化
2024年の合格点とボーダーライン

早速調査結果を示しましょう。この結果はベネッセなど、ネット上で見つけた土浦一高の受験者の内申点と学力検査の合計点のデータをグラフにしたものです。
縦軸の内申点は135点満点、横軸の学力検査の総合点は500点満点です。
ボーダーラインの情報は公開されていないため、正確な数字は分かりません。しかし複数のサイトで収集した合格点や最低点などの情報を総合的に判断し、A群、B群選抜のボーダーラインをグラフに描写しました。
この結果から次の事が言えます。
内申点は、通っている中学校が受験する高校に提出する「調査書」とよばれる書類に記載されます。
特にB群選抜では調査書の記載内容のうち、内申点以外の項目も合否に影響する場合があります。
調査書の記載内容や、内申点の評価方法が不明な方は、下の記事をお読みいただくと、より理解が深まります。
倍率の変化と傾向

土浦一高は附属中学校が2021年に併設されてから、2021年、2022年とそれぞれ1学級ずつ減少し、2年間で募集定員が80名減少しました。
さらに2024年度入試では、同附属中学校からの内部進学生80名を受け入れるために外部進学生の募集定員が2023年度入試の240名から80名減少し、160名になりました。
2021年以降4年間で、募集定員は元の半分にまで減ってしまったのです。
この影響により、2016年では463名いた志願者は、2024年では208名まで減少しました。
水戸一高でも同様の時期に附属中学校の併設が始まり、土浦一高と同様に定員数が減少しました。2020年以前まで土浦一高を受験していた志願者層のうち一部は附属中学校に入学した他、定員の変化が起きなかった竹園高校を始めとする近隣の難関校に移ったものと考えられます。
それでは倍率はどのように変化したのでしょうか。

2020年以前は1.08倍から1.45倍まで大きな振れ幅で変化していた倍率は、2021年以降で続いた募集定員の大幅減少に伴って変則的になりました。
2021年から2023年まではほぼ変化していませんでしたが、2024年では倍率は大きくなっています。
しかし2020年以前と2021年以降の平均倍率は、ともに1.2程度とほぼ変化していません。
おそらく2025年度の倍率は1.2倍以下に減少すると予想しています。
土浦一高にA群で合格するためのボーダーラインは?
受かるならA群もB群も関係ない?

A群なんて無理や。ギリギリでも良いから受かりたいねん。
気持ちは分かりますが、ギリギリで受かっても入学後に苦労する人が多いですよ。

進学校の場合は勉強してもなかなか上がらない成績に挫折してしまい、ドロップアウトしてしまう高校生が少なからずいます。
特に注意したいのは、内申点が高くて学力検査がA群の基準値以下の受験者です。
学力は貯金によく例えられますが、入学前に可能な限り成績を上げ続けて、少しでもライバルより貯金額を増やすことを意識してください。
鶏口牛後という言葉にもある通り、どうしてもA群は難しいという場合は、志望校をワンランク下げることも選択肢の一つとして残して下さい。
勉強するモチベーションさえ保ち続けることができれば、大学入試で逆転を狙うことも可能です。
学力検査の合格点は年度によって違う?

実施年度 | A群合格点 |
2024年 | 445点 |
2023年 | 435点 |
2023年から2024年の間で定員が減少した影響で、A群選抜のボーダーラインが大きく変化しました。
2023年はデータが殆どとれなかったため、予想の合格点の精度は高くありません。
あくまで予想ですが、上のグラフに注目すると、2023年と2024年でA群選抜のボーダーラインが10点程度変化していると推察しています。
合格最低点も、この激しい難化傾向の煽りを受けて430点前後程度になっていると予想しています。
2025年度は2024年度と同じ傾向になる見込みですから、これ以上に大きく難化する変化は起きないと思われます。
合格最低点は、内申点が135点付近の人に限定した話しですから、内申点が下がるほど、合格に必要な点数が高くなりますのでご注意ください。
内申点は何点取ればいい?

入試年度によって受験者の内申点の分布傾向が変わるので、ほぼ全ての受験者のデータが無いと内申点のボーダーラインの予想は難しいです。
しかし2024年度のデータを再び見てみると、内申点が125点以上あれば概ねA群選抜と考えても良さそうです。
実際はこの5点程度下までがA選抜の範囲だろうと考えており、A群選抜で最低限クリアしなければならない内申点は120点程度だと予想しています。
内申120といえば、各科目の学業成績に置き換えると平均評定4.4に相当します。
中学3年間を通して、毎年評定5を最低でも4教科以上とらなければなりません。残りの教科でも評定4など高い評定であることが求められます。
相当高い点数が要求されますので、中1から学校の定期テスト、提出物などしっかりと対策しましょう。
土浦一高にA選抜で合格するための指標まとめ
内申点 | 学力検査 | |
最低限必要な点数 | 120 (学業成績:平均4.4) | 445 (全教科平均:89点) |
ここまでの話を一旦まとめます。
2021年度から段階的に募集定員が減少し、2024年度では2020年度の半数にまで減少しました。2025年度の定員は2024年度と同じですので、2025年度の合格基準は2024年度と同等になると予想しています。
上に示した表がA群で合格するための必須条件と考えて良いでしょう。
土浦一高にB群で合格するためのボーダーラインは?

内申が足りない、試験成績でそこまでの点数が取れない、こういった方も多いかと思います。
内申が足りない場合は学力検査でA群の基準よりも高い点数を、そして学力検査が不安な場合はA群よりも高い内申点を獲得しなければなりません。
図の赤い領域がB群選抜の推定領域です。
左上の赤い領域が内申重視枠、右下の赤い領域が学力検査の点数重視の選抜枠です。
学力検査の点数重視枠の場合、青枠で囲った領域、つまり内申点が低いけれども点数が非常に高い領域には、そもそも人があまり人がいません。主に赤丸で示した領域から合格者が出ます。
内申重視枠で合格する場合
上に示した点数マップ左上の赤い領域が内申重視枠です。B群のうち2割が選抜されます。
A群で定員の6割が合格していた場合、この枠で抜粋されるのは概ね19名前後です。
少なくとも内申重視枠を狙いたい場合は内申130以上、学力検査成績435点以上であれば合格していることがわかります。恐らく合格最低点は430点前後、内申は135程度でしょう。
内申が120程度であれば学力検査で445点程度、A群のボーダーライン付近でなければ合格は難しそうです。
学力検査重視枠で合格する場合
上に示した点数マップ右下の赤い領域が学力検査重視枠です。B群のうち2割が選抜されます。
A群で定員の6割が合格していた場合、この枠で抜粋されるのは概ね77名前後です。
内申が100~110であっても合格することができそうですが、内申点が100前後の場合は学力検査で460点以上無いと、合格が難しいと推測します。
土浦一高にB選抜で合格するための基準点まとめ
内申点 | 学力検査の合計点 | 備考 |
135 | 430 | 合格最低点 |
125 | 440 | |
120 | 445 | A群選抜の合格最低点 |
110 | 453 | 学力検査重視 |
100 | 462 | 学力検査重視 |
90 | 470 | 学力検査重視 |
2024年度の点数マップから推測したB群のボーダーラインの予測を示しました。
2025年度も大きく変わらないと予想しています。
しかし、このボーダーラインはあくまで推測ですから、実際とは異なる場合があります。
さらに、B群のボーダーライン付近では内申点以外にも調査書の内容が加味される場合もあるため、一概に内申点と学力検査の点数だけで決まるわけではない点に注意してください。
可能な限りB群のボーダーから離れてA群の選抜基準に近づくことが重要です。
土浦一高に合格するための基準となるボーダーラインまとめ
ここまでの話をざっくりまとめました。
合格を目指すにはA選抜を狙うことが大前提と考えて下さい。
内申点は中1~中3までの総合点数なので、中1から気を抜かずに成績管理を怠らないことが重要です。
それではみなさんの検討を祈ります。(・ω・)ノシ
土浦一高の進学実績については、以下の記事にまとめていますので是非あわせてご覧ください。