土浦第一高校は茨城県公立高校の中で最難関と言われる高校の一つです。
茨城県央地域の土浦市にあり、土浦駅からバスで10分程、閑静な住宅街にあります。茨城県尋常中学校土浦分校として明治30年(1897年)に設立され、100年以上の歴史がある学校です。
2024年から土浦第一高校附属中学校から80名の内部進学生を迎え、2023年まで240名だった定員が160名に減少しました。
土浦第一高校は、B選抜の内申重視、入試得点重視の選抜人数割合は2:8です。
ボーダーラインは公開されていないので、当サイトの独自調査により合否のボーダーラインを求めました。
この記事は茨城県公立高校入試のA選抜、B選抜に関する知識があることを前提に書いています。もし不安な場合は以下の記事を事前に読むことを強くお勧めします。
こんな情報をお探しの方に読んでほしい
- 土浦一高に合格するには内申点をいくら取ればよいか
- 土浦一高に合格するには入試でどの点数以上を取ればよいか
- 土浦一高に合格するにはどこの塾に通えばよいのか、近隣の塾の合格実績の紹介
この記事の結論
- 内申点は115点以上を取ること
- 学力検査は合計444点以上を取ること。
- 合格実績が多い塾は茨進、思学舎の2強
こんな人が書いています
高校入試で無謀な高望みをして敗退した経験を持つ。
その後、より難易度の高い大学入試を潜り抜け、高校受験失敗を克服した経験から教育分野に興味を持つ。
学生時代は塾講師および家庭教師として150人以上の教え子を持たせていただいた。
現在は教育とは関係のない工学の分野で細々と生きながらえているサラリーマン。
とはいえ今でも教育分野の熱は冷めないため、現居住地の茨城県内の高校入試情報を発信している。
土浦第一高校の合格ボーダーラインはどこ?
早速調査結果を示しましょう。この結果は当ブログが独自に調べたものです。
縦軸の内申点は135点満点、横軸の学力検査の総合点は500点満点です。
茨城県公立高校の内申点の評価方法が不明な方は、先に以下の記事をお読みいただくと、より理解が深まります。
R6年度は合格者のみ、R5年度は1名のみ不合格者の情報を得ることができました。
不合格者のデータが殆ど収集できなかったのでボーダーラインの正確な情報は分かりませんが、このグラフの結果から次の事が言えます。
要点
- 定員変更前のR5年度と比べて、R6年度は0.1だけ(16名分)倍率が増加した
- 入学試験のB選抜の領域はR5年度は430点程度、R6年は440点前後と予想できる
- 内申点はR5年、R6年度とも125点程度以上にデータが集中している
では要点について解説しましょう。
土浦一高ではR5~R6年にかけて倍率はどのように変化したか
R5年度からR6年度にかけて定員数が33%(80人)も減少しました。これは受験者からすると大きな変更点でした。
例年より厳しくなることが明らかだったため、減少した志願者は他の高校に散らばったのでしょう。
定員数の減少率の方が志願者数の減少率よりも大きかったので、R6年度の倍率はほぼR5とよりも0.1大きくなりました。これはR6年度で換算すると16人分になります。
おそらくR7年度の倍率も1.2程度を基準として多少前後することが予想できます。
土浦一高にA選抜で合格するには入試で何点取ればいい?
目標にしたい点数
- R5年度のA選抜合格最低点は435~438点前後
- R6年度のA選抜合格最低点は443~445点程度
- 定員減少に伴い、R5からR6年度にかけて5~10点程度、A選抜合格最低点は高くなった
合格最低点は公表されていない数字ですので、推定するためには様々な仮定を行わなければなりません。塾講師時代の経験、そして茨城県内の大手塾に勤めている知人と協議しつつ推定しました。
推定方法についても記載しようと思いましたが、長くなってしまうのでこの記事では紹介しません。しかしこれから紹介する推定値に疑問がある方は、遠慮なくコメントまたはお問い合わせフォームからご連絡ください。
予想値を平均すると、A選抜合格最低点はR5年度は436.5点、R6年度では444点です。
因みに大手塾講師の知人と意見交換したところ、彼らが考えるR6年度のA選抜のボーダーラインの予想は443点だそうです。
つまり当ブログの予想と大手塾の予想はほぼ一致している見解となりました。
少なくとも遠く外れている値ではないことに留意していただきたいです。
さて、
入試の平均点って年度によって増減するから、これだけではどの程度難化したのかわからないのでは?
このような疑問を持つことでしょう。では、学力検査の偏差値を用いて定員減前後においてどの程度難易度が変化したか、さらに考察を深めましょう。
土浦一高では定員減少前後でどの程度難易度が変化したの?
要点
茨城県高校入試共通試験で換算すると、定員減少前後で偏差値がおよそ0.95上がった。
定員減少の影響を受けて、明らかに難化したと言える。
R5年度、R6年度の茨城県公立高校共通試験の偏差値に換算してみましょう。
偏差値は標準偏差と平均点から算出され、算出式は以下の通りです。
偏差値の求め方
\( 偏差値 = \frac{得点-平均点}{標準偏差}\times10+50\)
標準偏差は茨城県教育委員会が公開している資料(公立高校入学者選抜実施状況報告書)を基に算出しました。平均点は同資料の通りです。
年度 | 標準偏差 | 平均点 |
2023 | 97.30 | 289.98 |
2024 | 97.73 | 287.52 |
各年度の土浦一高のA選抜の最低点の偏差値を算出すると以下の様になりました。
年度 | A選抜ボーダーライン | 偏差値 |
2023 | 436.5点 | 65.06 |
2024 | 444点 | 66.01 |
2023から2024年度にかけて、共通試験の平均点が下がったにもかかわらず、A選抜の合格最低点は7.5点ほど上がりました。両年度の偏差値の差は0.95です。
つまり2023年度から2024年度にかけて定員が80名減少したことにより、難易度が偏差値0.95分上昇したことがわかります。
間違いなく難化していることがお分かりいただけるかと思います。
土浦一高にA選抜で合格するには内申点は何点必要?
データ点数が少ないので、論理的なな考察が非常に難しいケースです。
しかしR5年度、R6年度では内申が125以上あれば概ね合格していることが分かります。実際はこの10程度下がA選抜における内申の最低点ではなかと考えています。
つまり、115点程度が両年度におけるA選抜の内申最低点と予想します。
内申115といえば、各科目の学業成績に置き換えるとオール4.3に相当します。相当高い点数ですね。
土浦一高にA選抜で合格するための基準点まとめ
A選抜で合格する点数
- 学力検査:444点以上(全教科平均88.8点)
- 内申点:115点以上(学業成績オール4.3)
ここまでの話を一旦まとめさせていただきます。
R5年度からR6年度で80名、これまでの定員の1/3が減少しました。
これにより、茨城県共通入試の偏差値に換算すると0.96もA選抜に入るための難易度が上昇しました。
R7年以降はR6年度の結果を踏まえ、以下の基準を目指すことが求められます。
- 内申点:115点以上(オール4.3)
- 学力検査:444点以上(全教科平均点88.8点)
これがA選抜で合格するための必須条件と考えて良いでしょう。
A選抜は無理だから、B選抜で狙いたい場合はどの基準を参考にすればいいの?
さて、A選抜については解説しましたが、B選抜はどのようになるでしょうか。
土浦一高にA選抜では合格が厳しい場合に目指すべき指標
内申が足りない、試験成績でそこまでの点数が取れない、こういった方も多いかと思います。
内申が足りない場合は試験成績でA選抜の基準よりも高い点数を、そして学力検査が不安な場合はかなり高い内申点を獲得しなければなりません。
もう一度R6年度の点数表を確認してみましょう。
内申重視枠で合格する場合
R6年度では435点付近、内申132で合格している人が居ます。
少なくとも内申重視枠を狙いたい場合は内申130以上、学力検査成績435点以上であれば合格していることがわかります。恐らく合格最低点は430点前後、内申は135程度でしょう。
学力検査で440点程度取ることができれば、内申は120点台後半であれば合格圏内と言えそうです。
成績重視枠で合格する場合
内申が100~110であっても合格することができそうです。しかし、この場合は学力試験で460点以上は欲しいところです。
土浦一高にB選抜で合格するための基準点まとめ
B選抜で合格する点数
内申重視枠(B選抜の人数の2割)
- 学力検査:435点前後(全教科平均87点)
- 内申点:125点前後(学業成績オール4.6)
学力検査重視(B選抜の人数の8割)
- 学力検査:460点程度以上(全教科平均92点)
- 内申点:100点以上(学業成績オール3.7)
さて、B選抜に関する話を一旦まとめさせていただきます。
内申重視枠では合格人数枠が少ないため、学力検査でも高い点数が求められます。
一方で、学力検査重視枠の人数は内申重視枠の4倍なので、ある程度内申点が低くても合格することができます。しかし相応に学力検査で高い点数を取らなければ合格は難しいでしょう。
土浦一高への合格実績がある塾の紹介
これらはグループ合計の実績ですが、土浦周辺の集団型大手塾は市進グループの茨進、思学舎グループの思学舎そしてTOPPA館、そして東進育英舎の3強です。
これらは個別型の塾も展開していますが、いずれも集団授業を最も得意としている名門塾です。従って、ほとんど集団授業コースでの実績と考えて良いでしょう。
一般的に、集団型と個別型をかけ持つ生徒はおおく見かけますが、集団型同士をかけ持つ生徒はごく少数です。なぜなら、集団型の場合はただでさえ1つの塾でも宿題の量が多いので、集団同士をかけ持つと宿題が消化しきれないからです。
従って、ここでは双方の塾に通っている生徒はおらず、実績は重複しないと仮定します。
R6年度は東進育英舎からの合格者はゼロでした。従って土浦一高を目指す場合は茨進、思学舎が最有力候補になるでしょう。
ここで注目したいのは、内部進学生80名を含む総合募集定員240名(=160+80)のうち116名が茨進または思学舎に通っていたという事実です。ほぼ半数の合格者が茨進、または思学舎グループどちらかの塾に通っているという事実は、塾を選ぶ際に無視できないでしょう。
どちらの塾も土浦一高への合格実績は多いので、どちらかの塾を選びたいですね。
土浦一高に合格するための方法まとめ
A選抜で合格する点数
- 学力検査:444点以上(全教科平均88.8点)
- 内申点:115点以上(学業成績オール4.3)
B選抜で合格する点数
内申重視枠(B選抜の人数の2割)
- 学力検査:435点前後(全教科平均87点)
- 内申点:125点前後(学業成績オール4.6)
学力検査重視(B選抜の人数の8割)
- 学力検査:460点程度以上(全教科平均92点)
- 内申点:100点以上(学業成績オール3.7)
おすすめの塾
茨進(市進グループ)、または思学舎、TOPPA館(思学舎グループ)
ここまでの話をざっくりまとめました。
合格を目指すにはA選抜を狙うことが大前提として考えて下さい。
内申点は中1~中3までの総合点数なので、中1から気を抜かずに成績管理を怠らないことが重要です。
通うことが出来れば、塾は茨進、または思学舎、TOPPA館が周辺の塾の中で最も合格実績が多い大手進学塾です。
それではみなさんの検討を祈ります。
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