水戸第一高校は、茨城県内で難易度1位の公立高校です。
水戸駅から丘を登ること徒歩10分程度。もともとは水戸城の本丸があった場所に水戸第一高校があります。
2023年度入試までは入学試験の定員は240名でしたが、2024年度からは付属中学校から80名を迎えるため、外部入学生の定員が160名になりました。今後しばらくは高校入試の定員は160名になる見込みです。
水戸第一高校は、B選抜の内申重視、入試得点重視の選抜人数割合は2:8です。
ボーダーラインは公開されていないので、当サイト独自の調査によりボーダーラインを求めました。
この記事は茨城県公立高校入試のA選抜、B選抜に関する知識があることを前提に書いています。もし不安な場合は以下の記事を事前に読むことを強くお勧めします。
こんな情報をお探しの方に読んでほしい
- 水戸一高に合格するには内申点をいくら取ればよいか
- 水戸一高に合格するには入試でどの点数以上を取ればよいか
- 水戸一高に合格するにはどこの塾に通えばよいのか、近隣の塾の合格実績の紹介
この記事の結論
- 内申点は120点以上を取ること
- 入試の点数は460点以上を取ること。
- 合格実績が最も多い塾は茨進、単校舎あたりの合格実績が最も多いのは水戸アカデミー
こんな人が書いています
高校入試で無謀な高望みをして敗退した経験を持つ。
その後、より難易度の高い大学入試を潜り抜け、高校受験失敗を克服した経験から教育分野に興味を持つ。
学生時代は塾講師および家庭教師として150人以上の教え子を持たせていただいた。
現在は教育とは関係のない工学の分野で細々と生きながらえているサラリーマン。
とはいえ今でも教育分野の熱は冷めないため、現居住地の茨城県内の高校入試情報を発信している。
水戸第一高校のボーダーラインはどこ?
早速調査結果を示しましょう。
縦軸の内申点は135点満点、横軸の入学試験の点数は500点満点です。
茨城県公立高校の内申点の評価方法が不明な方は、先に以下の記事をお読みいただくと、より理解が深まります。
この結果は当サイトが独自に調べたもので、ベネッセが公開している情報とインターネットの集計結果を組み合わせたものです。このグラフの結果から、次の事が言えます。
要点
- 定員変更前後も倍率はほぼ変わらなかった。
- 入学試験のボーダーラインは2023年度は450点台、2024年は460点程度
- 内申点のボーダーラインは2023年度は110点、2024年度は120点
ここで、ボーダーラインとはA選抜のボーダーラインを指します。B選抜の合格最低点ではありません。なぜなら合格を目指すならA選抜を目指すことで余裕をもって合格圏内に入ることができるからです。
要点について解説していきましょう。
2023~2024年にかけて倍率はどのように変化したか
2023年度から2024年度にかけて定員数が33%(80人)も減少しました。これは受験者からすると大きな変更点でした。
例年より厳しくなることが明らかだったため、減少した志願者は他の高校に散らばったのでしょう。
志願者の減少率も定員の減少率と同程度でしたので、2024年度の倍率はほぼ2023と同じになりました。
おそらく2025年度の倍率も1.65を基準として多少前後することが予想できます。
A選抜で合格するには入試で何点取ればいい?
A選抜のボーダーライン予想図は上のようになります。
この項目以降では以下の仮定を用います。
仮定
仮定:A選抜で合格した定員割合は6割。
仮定の妥当性:A選抜では最大で定員の8割までしか埋まりません。しかし8割全部埋まることは基本的にありえず、6~7割程度になることが一般的です。
この仮定によりB選抜の人数割合は次の通りとなります。
- 2023年度でのB選抜枠の合格者は内申重視で19人、試験得点重視で77人
- 2024年度でのB選抜枠の合格者は内申重視で13人、試験得点重視で51人
A選抜、B選抜がわからない方は、先に以下の記事をお読みいただくと、より深く理解できます。
2023年度では446点で合格した人が居る一方で、448点で不合格になった人が居ます。
この二人は明らかにB選抜における内申点重視枠で競合していることがわかります。合否は内申点の差でした。
内申点重視枠の合格人数は20名前後と少ないため、不合格者が出ている点数の近くにA選抜のボーダーラインがあることが予想できます。
つまり2023年度では450点半ばあたりがA選抜のボーダーラインだと予想できます。この記事では以後2023年度のA群選抜のボーダーラインは455点と仮定します。全教科平均で91点です。
同様にして求めると、2024年度は460点あたりがA選抜のボーダーラインだと予想できます。全教科平均で92点です。
恐ろしく高い点数なので苦手科目でも90点以上、得意科目ならケアレスミスで1問間違い程度までしか許されません。
2024年度と定員が変わらない2025年度入試では、460点程度がボーダーラインになることが考えられます。
高校入試の偏差値に換算すると分かりやすい
2023年度、2024年度の茨城県公立高校共通試験の偏差値に換算してみましょう。
偏差値は標準偏差と平均点から算出され、算出式は以下の通りです。
偏差値の求め方
\( 偏差値 = \frac{得点-平均点}{標準偏差}\times10+50\)
標準偏差は茨城県教育委員会が公開している資料(公立高校入学者選抜実施状況報告書)を基に算出しました。平均点は同資料の通りです。
年度 | 標準偏差 | 平均点 |
2023 | 97.30 | 289.98 |
2024 | 97.73 | 287.52 |
各年度の水戸第一高校のA選抜のボーダーラインの偏差値を算出すると以下の様になりました。
年度 | A選抜ボーダーライン | 偏差値 |
2023 | 455点 | 66.96 |
2024 | 460点 | 67.65 |
2023から2024年度にかけて、共通試験の平均点が下がったにもかかわらず、A選抜のボーダーラインは5点ほど上がりました。両年度の偏差値の差は0.69です。
つまり2023年度から2024年度にかけて定員が80名減少したことにより、難易度が上昇したことがわかります。
A選抜で合格するには内申点は何点必要?
2023年度では450点台は概ね合格しているものの、内申点が110で不合格者が出ています。455点でも内申が110、つまりオール4.07未満の人は切られています。
つまり2023年度のA選抜の内申点のボーダーラインは110点付近ということが分かります。
一方で2024年度は内申点が118点(オール4.37)もあるにも関わらず切られています。つまり2024年度の内申点のボーダーラインは120点程度、オール4.4以上ということが分かります。
2024年度と定員が変わらない2025年度入試では、120点程度がボーダーラインになることが考えられます。
A選抜では合格が厳しい場合はどのラインを目指せばよいか
仮定
仮定:A選抜で合格した定員割合は6割。
仮定の妥当性:A選抜では最大で定員の8割までしか埋まりません。しかし8割全部埋まることは基本的にありえず、6~7割程度になることが一般的です。
この仮定によりB選抜の人数割合は次の通りとなります。
- 2023年度でのB選抜枠の合格者は内申重視で19人、試験得点重視で77人
- 2024年度でのB選抜枠の合格者は内申重視で13人、試験得点重視で51人
内申重視枠を目指す場合
この枠で選抜されるのは定員160名中10名前後です。定員の1割程度以下ですね。
狭き門なので、とても高い内申点が要求されます。
2024年度の結果から、内申点は最低でもオール4.5(内申点121~122点)程度以上なければ厳しいです。
オール5の場合は入試で450点前後、オール4.5の場合はA選抜ボーダーラインぎりぎりの450点台後半の点数を取らなければなりません。
入試得点重視枠を目指す場合
この枠で選抜されるのは定員160名中40~50名前後です。定員の3程度ですね。
水戸第一高校ではオール4(内申点108)でも内申点が低い部類に入ります。
この選抜枠はデータが少なく確実なことが言えませんが、オール4など内申点が110前後の場合では入試で480点以上獲得することを目指しましょう。
高得点でも内申点が低ければ切られてしまいます。
オール3(内申点81)では500点満点付近を獲得しない限り、合格はかなり難しいでしょう。
共通して言えること
- 余程の理由が無い限り欠席しないこと
- 資格取得や課外活動で高い実績を残すこと
合否の境目では内申点以外にも調査書の記載内容で加算減算が行われます。
欠席数は減点される大きな要因ですから、余程の理由が無い限り学校は絶対に休んではいけません。
部活動において県大会、全国大会で優勝することや、英検2級以上、同難易度程度の資格を取得することは調査書の加点項目です。
特にB選抜の中でも合否ギリギリのライン上にいる場合は、これらの加点減点により合否が覆される場合がありますので、地道に対策しましょう。
水戸第一高校への合格実績が多い塾はどこ?
仮定
仮定:1名が複数の集団授業型の塾を掛け持ちしていない
仮定の妥当性:集団型、個別型の掛け持ちは一般的ですが、集団同士の掛け持ちの例はあまりありません。
要点
- 水戸駅が生活圏内なら水戸アカデミー
- 水戸アカデミーに通塾困難であれば茨進
合格者がどこの塾を利用していたか調査しました。調査結果は集団授業を中心とした、茨城県内の塾です。
集団授業型と個別指導型の塾をかけ持つことはよくありますが、集団授業型の塾を掛け持ちする生徒はあまり見られないので、ここでは各々の塾の実績が重複していないと仮定して話しを進めます。
調査した実績数は117名、定員が160名ですから少なくとも43名の状況が不明な他、調査した実績数には水戸第一高校附属中学校に在籍していた生徒も数に含まれることが考えられるため、あくまで塾選びの目安にしてください。
特に市進グループと水戸アカデミーが高い実績があるので、それぞれの塾の特徴を解説しましょう。
合格実績数トップ(当サイト調べ)の市進グループ
最も実績が多いのは「市進グループ」の49件です。グループなので複数の塾の実績が合計されており、個別の実績は公表されていませんでした。
市進グループは首都圏を中心とする市進学院が有名ですが、茨城県では茨進が主勢力です。従って、ほとんど茨進の実績と考えて良いでしょう。
茨進は茨城県内に満遍なく数多くの校舎があり、それらの合格実績の合計値と考えて下さい。
単校舎あたりの合格実績数トップ(当サイト調べ)の水戸アカデミー
次に多いのは早稲田アカデミー教育グループの水戸アカデミーです。水戸駅前の1校舎しかなく、そこだけで39名の合格実績を上げています。
単校舎あたりの実績では最も多いと言えるでしょう。
水戸第一高校の合格傾向調査結果のまとめ
この記事の結論
- 内申点は120点以上を取ること
- 入試の点数は460点以上は取ること。
- 合格実績が最も多い塾は茨進、単校舎あたりの合格実績が最も多いのは水戸アカデミー
内申点は最低でもオール4.5以上、共通入試で460点以上がA選抜のボーダーラインです。
合否の境目であるB選抜を最初から目指すと、うまく行かない可能性がありますのでA選抜での合格を目指すことが鉄則です。
それでは皆様の桜が咲きますように、がんばってください!
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