どこで勉強すれば良いだろう
まだ勉強の習慣が身についていない場合は、まずは勉強する場所と時間を固定することが効果的です。従って、まずは勉強する拠点を作りましょう。いつも同じ場所で勉強できると、一日のルーティーンに取り入れやすくなります。
因みに下のグラフは古い調査結果ですが、東京ガス都市生活研究所と呼ばれる東京ガスのシンクタンクが2014年に小中高生1664人に対して自宅での勉強時間を調査した結果です。
小中高生ともに受験期になると平日、休日ともに自宅での学習時間が長くなることが分かります。
したがって、受験生の子どもがいる家庭では自宅での学習環境を整えることで成績の向上につながると考えられます。
自宅での学習は勉強を習慣化するための最適な場所です。自宅を勉強する拠点とする場合について、メリットとデメリットや、おすすめの勉強方法について解説します。
自宅で勉強する環境を整備するメリットとデメリット
メリット
- 移動時間が無い
- いつでも利用可
- 低コストで実現可能
デメリット
- 誘惑が多い
- 整備する手間がかかる
- 家族はノイズに配慮した過ごし方が求められる
メリットとデメリットをそれぞれ詳しく見ていきましょう。
自宅を勉強の拠点にするメリット
- 自宅から出る必要がないので、移動時間がかかりません。
- 図書室や学校とは異なり、休日がありませんのでいつでも決まった時間、決まった場所が利用できます。また、図書館など人気の自習環境は、人がいっぱいで席の確保が難しい場合もありますが、自宅ならそんな心配はいりません。
- 既にご自宅にある空間や物を使うため高額な費用がかからない。とはいえ、環境は意識的に作り出すことが求められますので、おさえるべきポイントは以下の記事を参照してください。
自宅を勉強の拠点にするデメリット
- テレビやスマホ、ベッドなどが近くにあると集中できません。リビングの場合は勉強中のテレビの利用は控えることが重要です。子ども部屋の場合は、パーティションなどで寝たり遊んだりする空間と、勉強する空間を分けるなど工夫することも効果的です。
- 勉強する周辺の環境づくりに手間がかかります。ご自宅が散らかっている場合、整理整頓することが求められます。物が多い場合は撤去するなど断捨離も必要かもしれません。
- 特にリビングで勉強する場合、人の声はどれだけ小さくても無意識に気にしてしまうものなので、家族同士の会話や、テレビの音などで気が散ることが考えられます。家事中に発する小さな環境音などは特に問題となるケースは無いですが、勉強中は他の家族はノイズ環境に配慮した過ごし方が求められます。特に、活発な兄弟がいる家庭では、兄弟が居ない時間帯や、子ども部屋などの個室で勉強することをお勧めします。
自宅学習のおすすめルーティーン:早朝勉強法
僕は大学受験の頃に効率的な勉強方法について調べ、様々な勉強方法を試してきました。その中で得た最も習慣化が容易かつ効果的な方法は、朝家族が起きだす前にリビングで勉強することです。実現が難しいご家庭もあるかもしれませんが、僕が思うにこれがベストだと考えています。
しかし、あらゆる方法でもメリットもあればデメリットもあるものです。正直に「僕が実践していた最強の勉方法」のメリットとデメリットについて説明します。
早朝勉強法のメリット
- 規則正しい生活が身につく
- 雑音が少ない
- パフォーマンスがブレにくい
- あらゆる予定とバッティングしない
- 誘惑が少ない
- 心が軽くなる
- 脳が完全に活性化された状態で午前中を過ごせる
早朝勉強法のデメリット
- 起きてすぐは集中できない
- 冬は冷え込む
それぞれ詳しく解説します。
早朝勉強法のメリット
- 早寝早起きは健康的な生活を送る面でもとても大事です。記憶は寝ている間に定着することが知られており、夜遅くまで起きていると記憶の定着がうまくいかないケースがあることも報告されています。
- 誰も起きていないのでテレビはついていませんし、会話もありません。出勤通学前ですので外を走る車も少ないです。もし活発な兄弟が居ても、家族が起きる前に勉強を済ませてしまうことで安心して集中することができます。
- 食後に勉強してしまうと、血糖値の変動で集中力が途切れてしまう場合があるので、朝食前に勉強することがポイントです。朝食前ですので血糖値の変動により集中力が阻害される心配がありません。毎日のパフォーマンスがほぼ一定に保つことが可能です。
- 友人からのお誘いや、習い事、イベントなどと時間とかぶる心配がありません。毎日決まった時間に勉強することが可能です。毎日決まった時間に決まった場所で勉強することは、勉強を習慣化するために大きなメリットとなります。
- 子ども部屋や寝室とは違い、スマホやゲーム機、ベッドなど、誘惑するものと距離を取ることができます。もちろんご家庭によってリビングの間取りは異なるでしょう。寝る空間や遊ぶ空間とリビングを分けることが重要です。週末も朝に勉強を終わらせることで、安心して日中に出かけられます。
- 一日のタスクを朝に済ませることで、友達のお誘いや、イベントに心置きなく参加できます。夕方に放映されている見たいドラマや映画も我慢する必要はありません。
- 人間の脳は起床後活性化されるまで3時間程度かかると言われています。早起きすれば、テストの日に一教科目から最高のパフォーマンスを発揮することができます。
早朝勉強法のデメリット
- 起床直後は脳が働きません。軽い運動や、コーヒー、紅茶など暖かいものを飲んで20分ほどゆっくり過ごしてから勉強に取り組みましょう。日光を浴びることも効果的です。朝日が昇っていれば、カーテンを開けて積極的に日光を浴びましょう。メリットにも書きましたが、脳が活性化するまでに3時間程度かかることが知られています。じゃぁ早朝勉強はダメじゃん。と思うかもしれませんが、日光浴や適度な運動により改善することが可能です。また、余りあるほどのメリットがあるので、この1点のデメリットだけで早朝勉強を諦めることは悪手です。しかし早朝の体調は個人差が大きいので、どうしても早朝は絶対に無理だという方は、他の方法を模索した方が良いでしょう。ただ、一度は早朝勉強法を実践してみてください。
- 起床前には部屋が温まっているように、エアコンのタイマーを設定しましょう。部屋が温まりにくい場合は、すぐにあたたまる電気ストーブがおすすめです。
早朝勉強法を実践するコツ
- 散乱していると気が散るため集中力が阻害されます。部屋をきれいに保つことで気持ちも晴れやかになります。
- 夜遅くまでゲームに没頭してしまう子どもは多いですが、遅くとも11時までには就寝する習慣をつけましょう。可能であれば10時までに就寝できればベストです。
- 短くても6時間は就寝時間をとりましょう。10時に就寝する場合、4時から5時には起床する習慣をつけてください。人によって必要な就寝時間は異なります。ロングスリーパーの場合は、もっと早く寝るように心がけましょう。
僕が実践していた極端な早朝勉強法と、その効果
今から紹介するのは、高校生の頃の僕が実際に行っていた非常に極端な早朝勉強法です。これは極端に振り切れると悪いという一つの例として紹介します。
僕の家はリビングが狭くてモノが散らかっていましたので、6畳程度の自室で勉強していました。当時は夜11頃から夜中1時頃にかけて記憶が定着するということを本を読んだので、一時期僕は学校から帰ってきたら軽い晩御飯を食べて19時には寝ていました。そして夜中1時に起きて、朝食の7時までの6時間を毎日勉強に費やしていたことがあります。
この習慣は、3ヵ月ほど続いたと記憶しています。習慣化はしましたが、昼過ぎには眠くなりテストに影響することがわかりました。何事もやりすぎると良くないということです。最終的には10時就寝、5時起床に落ち着き、さらに晩御飯の量も変えず軽めに取ることを続けました。
ただ、5時起きに変えても学校が始まるころには既に起床後4時間ほど経過していますので、朝からバッチリ目がさえていました。模試も一教科目から夕方の最終教科まで高いパフォーマンスを発揮することができた他、夕飯を軽く済ませることで集中力を落とさずに、一日24時間という限られた時間の中で集中できる時間帯を最大限に使うことができました。
元々この方法を行う前から学習習慣が身についていましたが、早朝勉強法に変えることで高い集中力を維持し続けることができた他、効率的な時間の使い方ができたので勉強の能率が上がりました。
皆様もぜひ真似してみてください。ただ、くれぐれも極端な早寝早起きはやめましょう。
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