高校入試

茨城県公立高校入試|数学で高得点を取るための対策14つ

こんにちは、コビーです!

「数学で高得点をとりたい!」でも、「範囲が広すぎて何を対策すればいいのかわからない」という方にむけて、近年の傾向と対策を紹介します。

コビー
コビー

この記事は以下の人におすすめです!

  • 数学の点数を上げたい人
  • 何を対策すれば良いか分からない人
  • 近年の傾向が知りたい人

数学は「積み重ねの科目」と言われています。

基礎ができていなければ、点数は上がりません

でも高校入試は中学で習うことすべてが範囲なので、どこを重点的に対策すれば良いか分かりませんよね?

数学の試験は、出る単元がある程度決まっているため、傾向を知ることで対策すべき単元が分かります

この記事では、過去7年間で実際に出題された問題を用いながら、対策してほしい単元を具体的に紹介します。

それでは、いきましょう!

茨城県高校入試の数学ってどんな傾向?

茨城県高校入試の数学について、過去4年間の得点分布をグラフ化したもの。得点ごとの人数割合がわかるグラフ。

過去4年では、高得点者の割合が増えていていますので得点が取りやすい問題が増えています。

下の図は平均点の変化ですが、年々増えていることが分かりますよね。

茨城県高校入試の数学について、過去4年間の平均点の推移をグラフ化したもの。年々上昇傾向にあることがわかる。

2020年以降では、試験問題は大問6つで構成されています。

大問ごとの出題傾向は次の通りです。

大問ごとの出題傾向

  1. 基本的な数式を解く問題
  2. 文章を読んで数式化する問題
  3. 相似、合同、自然数の倍数に関する証明問題
  4. 確率を求める問題
  5. 数量、距離の時間変化をグラフ化する問題
  6. 立体に関する問題

では、対策を見ていきましょう。

数学で70点をとるための対策9つ

70点以上を取るための対策9つ

受験の鉄則は基礎問題を落とさないことです。

ここで紹介する基礎問題をしっかり対策していれば、70点を取ることができます。

全て重要な事ですから、1つずつゆっくり確認してください。

大問1の計算問題は全問正解しよう!

大問1は全て基礎問題ですから、1問も間違えないようにしましょう。

配点も20点と大きいです。

まずは出題パターンを確認しましょう。

計算式だけの場合と文章問題の場合がある

大問1は2パターンあります。

2024年度茨城県高校入試、数学の大問1の出題内容。基礎的な数式を解く内容が出題されている。
2020年度茨城県高校入試、数学の大問1の出題内容。文章問題を解く内容が出題されている。

どちらとも「正負の数」、「文字と式」、「式と計算」、「平方根」の単元が問われる出題です。

最近は計算式を解く内容ですが、以前は文章題が出題されることもありました。

文章問題は無駄な情報から必要な情報を抜き出す必要があるので、対策を怠ると間違えたり、解くために時間がかかってしまいます

過去7年で出題がどちらのパターンだったかまとめたから参考にしてね!

試験実施年度2024年2023年2022年2021年2020年2019年2018年
計算式だけ
文章問題
コビー
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そろそろ文章問題が復活するかもしれないよ!

二次方程式の解の公式、因数分解は頻出!

二次方程式、因数分解の問題は下の表のようにほぼ毎年出ていますから、絶対にできるようになっておきましょう。

特に二次方程式は大問1以外でも頻出です。

試験実施年度2024年2023年2022年2021年2020年2019年2018年
二次方程式
因数分解
出題があった年は〇、なかった年は空欄

コンパスと定規を使った作図問題が復活するかもしれないよ!

2021年度茨城県高校入試、数学の大問1(4)の出題内容。線分の垂線を描く作図の問題。
2021年 大問1(4)より引用

2021年以前では、作図の問題がありましたが近年では出題されていません。

選択問題として復活するかもしれませんから、作図は復習しておきましょう!

試験実施年度2024年2023年2022年2021年2020年2019年2018年
作図垂線垂線点対象
作図が出題された年は作図の内容、出題が無かった年は空欄

文章から連立方程式が立てられるようになろう

2022年度茨城県高校入試、数学の大問1(2)の出題内容と2023年度茨城県高校入試、数学の大問1(4)の出題内容。2022年度は基礎的な連立方程式の数式を解く内容が出題されている。一方で、2023年度の問題は文章を読んで連立方程式を立てて解く問題が出題されている。

連立方程式を解く問題は毎年必ず出ます

2022年の大問2(1)のように、数式として出題されることはほぼありません。

2023年の大問2(4)のように、文章を読んで連立方程式をたてて解く問題がよく出題されます

1問だけではなく、複数出題される年もありますから、出来なければ多くの失点を招きます。

基本問題ですから、必ずできるようになりましょう。

文章から不等式が立てられるようになろう

2021年度茨城県高校入試、数学の大問1(3)の出題内容。文章を読んで不等式を立式して解く問題。

不等式はよく出る項目の一つです。

2024年の大問2にも出てきましたね。

ただ、上に示した2021年のようなひっかけ問題も出てくるので文章をよく読みましょう

特にお金に絡む問題では注意が必要です。

1000円で買える = 金額は1000円以下だから不等号は「≧」

1000円で買える = 金額は1000円未満だから不等号は「>」

このように、「以下」と「未満」どちらが正しいか注意して文章を読みましょう

箱ひげ図が読めるようになろう

2022年度茨城県高校入試、数学の大問5(2)の出題内容。ヒストグラムから箱ひげ図を書く問題。
2022年 大問5(1)より引用

毎年「データの活用」の単元が出題されます。

小問1題だけの年もあれば、大問1題まるまる出題される年もあるので、できなければ大きく失点するかもしれません。

2021年で行われた教科書の改訂以降、2022年から3年連続で「箱ひげ図」が出題されています

2022年のように、中1で習う「ヒストグラム」と合わせて出題されたこともありますので両方書けるようになりましょう。

確率の問題は、場合の数を調べよう

2023年度茨城県高校入試、数学の大問3の出題内容。基礎的な確率の文章問題。

確率の単元もほぼ毎年出ていますから、対策は必須です。

こちらも大問1個まるごと出題される年もあります。

大問で出てきた場合は配点が15点など大きいので、間違えないようにしましょう。

解き方は単純です。

条件に合う場合の数を全部調べる

例えば上の図で示した2023年の出題では、小問と解き方は以下の通りです。

2023年 大問3の小問と解き方

  1. 出題:太郎君と花子さんが同じ段にいる確率
    • 二つのサイコロの出目を足して7になる場合の数を調べる。
    • 例:(太郎, 花子)=(1, 6)、(2, 5)、(3, 4)、(4, 3)、(5, 1)、(6, 1)の6通り
    • 答え:「条件に合う場合の数」 ÷ 「全体の場合の数」 = 6 ÷ 36 =1/6
  2. 出題:太郎君と花子さんが2段離れている確率
    • 二つのサイコロの出目を足して5または9になる場合の数を調べる。
  3. 出題:太郎君と花子さんが3段以上離れている確率
    • 全ての場合の数(6x6=36通り)から太郎さんと花子さんが同じ段、1段離れ、2段離れの場合の数を引く。

出題される場合の数はそれほど多くないため、条件にあてはまる場合の数を数えれば答えが出ますよ!

直線、二次方程式、反比例のグラフが書けるようになろう

2023年度茨城県高校入試、数学の大問5の出題内容。二次関数と一次式の交点に関する問題。基礎問として引用。

上に示した2023年の大問5のように、グラフに関する問題も毎年出題されています。

大問5ではグラフだけが出題される場合の他に、グラフから変化量を算出する問題もあります。

例えば2024年の大問5では水槽の栓を抜いた状態で水を注ぎ入れ、水面の高さの変化量を調べる問題が出題されましたね。

このような類題を解くために必要なポイントは次の5点です。

グラフの直線を数式に変換できる

指定された2点を通る直線の式が書ける

指定された1点を通る、二次関数の式が書ける(切片ゼロ、原点を頂点とするものに限る)

指定された1点を通る、反比例の式が書ける(x、y軸に交点を持たないものに限る)

直線、二次関数、反比例のグラフの交点の座標を求めることが出来る

類題の基礎問を解いて、解き方に慣れましょう。

円に内接する三角形と平行な直線に要注意!

2018年度茨城県高校入試、数学の大問3(1)と2024年度茨城県高校入試、数学の大問3(1)の出題内容。2018年は円に内接する三角形の問題、2024年は平行する直線の問題。図形に関する基礎問として引用。

図形の問題も毎年出題されます。

平行な直線と円に内接する三角形はよく出ますので、次の事をしっかり覚えましょう。

円に内接する三角形を見たら、同じ辺がつくる角度に注目

平行な直線を見たら、錯角に注目

例えば2018年の大問3(1)では、円に内接している三角形に着目します。

円弧の長さが同じならば、円弧がつくる角度は等しいですから次の事が言えます。

2018年の大問3(1)のポイント

∠BAC = ∠CAD = ∠DAE

つまり∠BAEを求めて2/3を掛けると答えが出ます。

2024年の大問3(1)のポイント

出題から、EF // BDなので錯角「∠BDE = ∠FED」に着目

平行な直線、円に内接する三角形は頻出ですから、解けるようになりましょう。

三角形の相似、合同の条件を覚えよう

証明問題が出題されない年はありません。

三角形の相似、合同の条件を覚えましょう。

相似の条件

  • 3つの辺の比がすべて等しい
  • 2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい
  • 2組の角がそれぞれ等しい

合同の条件

  • 3組の辺がそれぞれ等しい
  • 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
  • 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい

覚えたら図形の知識を生かし、平行な直線や円に内接する三角形など、角度や辺の比を調べて照明していきます。

証明問題でも図形の知識が問われるので、類題を数多く解いて慣れましょう。

立体の体積が計算できるようになろう

立体の問題は大問6で毎年出題されています。

体積の算出は年によって出たりでなかったりしますが、公式を覚えるだけなので簡単に対策できます。

近年では三角錐や円錐の体積が出題されています。

この際に覚えてしまいましょう。

円錐、三角錐の体積 = 底面 × 高さ ÷ 3

数学で80点をとるための対策3つ

80点以上を取るための対策3つ

80点を目指すとなれば、基礎力の他に応用力も身につけなければなりません。

図形は応用力が問われる問題が多いです。

近年の出題傾向から比較的よく問われる応用問題について、対策するポイントを紹介します。

それでは行きましょう!

グラフから面積を計算できるようになろう

2022年度茨城県高校入試、数学の大問2(4)の出題内容。一次式のグラフに囲われた三角形の面積を算出する問題。

2022年の問題のように、グラフで囲われたエリアの面積を出す問題がよく登場します。

上の例題では5点の配点でした。

この種類の問題は、三角形の面積が題材になることが多いです。

2つポイントがあります。

三角形を分ける

x軸またはy軸を三角形の高さ方向と考える

具体的には次の通りです。

解き方のポイント

三角形OABをy軸の左右で2つに分けると、共通した底辺をもつ三角形が二つできる。

x座標の絶対値が三角形の高さ、直線ABとy軸の交点のy座標が三角形の底辺の長さだと考える。

答えを知ったら簡単に思いますが、慣れないとすぐに思いつかないので、類題を数多く解きましょう。

比率から面積を計算できるようになろう

比を使って図形の面積を出す問題は、かなり昔からある定番です。

例題として2018年の試験、大問5を下に示します。

2018年度茨城県高校入試、数学の大問5の小問(1)および小問(2)の出題内容。線分比を使って、大きな三角形と小さな台形の面積比を求める問題。

この手の問題では、相似や合同を使って解くことになります。

合同の条件は分かっていれば(1)は簡単ですが、(2)は一見すると難しそうですよね。

覚えておきたいポイントは4つです。

目的の図形を含む小さな三角形に注目する

相似の三角形に注目する

相似の比率を計算する

相似な図形の面積比は線分比の2乗

要は目的の図形の近くから、大きな図形へと着眼点を変えるのです。

具体例を見てみましょう!

解き方のポイント

四角形IDCGを含む小さな三角形、△EDCに着目します。

△EDCと相似な三角形、△ABCに着目します。

△EDCと△ABCの辺の長さの比率はAB:ED = 3:2ですよね?

面積比は線分比の2乗なので△EDC:△ABC = 9:4です。

同じ要領で△EDC:△EIG = 16:1と求めます。つまり△EDC:四角形IDCG = 16:15です。

ここまで来れば、あとは分数の掛け算で答えが出ます。

着眼点さえわかれば簡単なので、類題を多く解き、問題に慣れましょう。

頻出する三角形は辺の長さの比を覚えよう

三角定規でおなじみの、2つの直角三角形はよく出ます。

三角定規は辺の比率を覚えてしまいましょう!

三角定規で使う2種類の直角三角形の辺の比率の図。

直角三角形で、1角が60°なら辺の長さの比は1:2:√3

直角二等辺三角形の辺の長さの比は1:1:√2

よくでる三角形なので、覚えましょうね!

数学で90点以上を目指すための対策3つ

90点以上を取るための対策2つ

90点以上を取るならば、大問6の立体の問題に注意しましょう。

高難度の問題が毎年でていますので、正答率を上げることが出来れば90点以上を安定して取ることができます。

立体の切断に関わる問題に慣れよう

大問6の立体は切断されがちです。

近年では2024年で出題がありました。

2024年度茨城県高校入試、数学の大問6の小問(2)の出題内容。三角柱の立体を切断したときの、断片の体積を求める問題。

この他に、2023年、2020年、2019年、2018年にも切断に関わる問題が出されています

断面積や、切断された立体の体積を求める問題が多いです。

問題によって解き方は様々ですが、解くための糸口は共通しています

線分比を計算できる直線を見つける

具体例を見てみましょう!

例題の解き方のポイント

計算できる線分比はPR:RD=AQ:QD=3:1

つまり△PRF:△RDF=3:1(面積比は線分比の2乗では?と思うかもしれないが、2つの三角形は相似ではなく、高さが共通である点に注意)

△PDFを底面と見たとき、三角すいPRFEと三角すいRDFEは高さが同じだから、三角すいPEDFの4分の1が三角すいRPEFの体積

慣れが必要ですから、類題を多く解いて正答率を上げましょう。

立体の展開図が書けるようになろう

大問6では立体の問題が出されますが、そこで展開図を書く問題がよく出題されます。

近年では2022年に、ちょっと難しめの良問があったため、例題として使いましょう。

2022年度茨城県高校入試、数学の大問6の小問(3)の出題内容。三角錐の立体の表面にまきつけた糸の長さを求める問題。難しいけれども良問。

円錐の表面上に巻き付けたヒモの長さを求める問題で、ぱっと見難しそうですよね。

似たような問題は2018年、2019年にも出題されていて、定期的に、頻繁に出題されています。

解き方の糸口は1つです。

立体表面にある線の長さが出題されたら、展開図を書く

具体例として、底面を除く表面積を図解すると次のようになりますね。

2022年度茨城県高校入試、数学の大問6の小問(3)の解説図。円錐の展開図。

三角形OABが正三角形だと気づけば、あとはBPとPQの線の長さを求めて足せば答えが出ます。

このように、図形の問題でも展開図を書いた方が分かりやすい場合も多いため、展開図は書けるようになっておきましょう。

数学の対策まとめ

いかがでしたか?

この記事でまとめた項目は、全て頻出のものです。

全て対策できれば、高得点を取るために十分な基礎力と応用力が身につくはずです。

この記事をチェックリストとして活用し、次に何をやればよいか迷ったときに、また見に来てください。

もし記事の内容で分からない部分があれば、コメントでお知らせください。

この記事の他にも、他の教科についてまとめた記事も読むことで、学力検査でより高い点数が取りやすくなりますよ!

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