「難しくなったって本当?」
「2026年はどうなるの?」
今回は茨城県立高校入試の難化傾向と2026年の難易度予想、そして効果的な対策方法まで紹介します。
それではいきましょう!
茨城県立高校入試が難化したって本当?

2025年入試は直近5年の中で最も急激に難化しました。
ちょっと平均点の変化を見てみましょう。
入試実施年 | 平均点 | 標準偏差 |
---|---|---|
2025年 | 260.3 | 97.9 |
2024年 | 287.5 | 97.7 |
2023年 | 290.0 | 97.3 |
2022年 | 286.2 | 96.7 |
2021年 | 267.6 | 97.2 |
偏差値に詳しい方向けに少し深堀りしますが、試験難度は平均点と標準偏差で左右します。
茨城県立高校入試では過去5年間で標準偏差はほぼ一定なので、「平均点=試験難度」と考えてOKです。
2022年から2024年までは平均点がほぼ一定でしたが、2024年から2025年にかけて平均点が一気に27点も下落しました。
いきなりめちゃくちゃ難しくなったことがわかります
さて、難化の要因は何でしょうか・・・
茨城県立高校入試の難化は予想できた?2026年入試の予想は?
難化の背景は2021年の採点ミス
2021年まで、茨城県立高校入試は他府県よりも自由記述問題が多い傾向でした。
しかし2021年入試で大規模な採点ミスが発覚し、採点者によって点数がバラバラになってしまう危険性が判明したんですね。
2022年入試では採点ミス防止のために記述問題が姿を消し、2021年入試よりも平均点が19点も跳ね上がったのです。
採点ミス防止のために、一度難易度が大きく下がってしまった事がポイントですよ!
難化が予想できた理由
試験が簡単すぎると難関校で点差がつきにくく、難しすぎると高得点者層と低得点者層で二極化しやすくなるので、入試問題の難易度はバランスを意識して作られているんです。
2022年に崩れてしまったバランスを元に戻すために、数年以内にテコ入れが発生するのだろうと考えられていました。
もうすぐ来るだろうと予想されていた難化が2025年に発生したという事です。
もう少しゆっくり難化するかな?と思っていたのですが、教育委員会はバランス復旧のスピード感を重視したのでしょうね。
難化の要因|従来以上に深い知識を問う様に変化したから
「記述問題が増加したから難しくなったんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、実は記述問題数や配点はあまり変わらないんです。
次の表を見て下さい。
試験実施年 | 国語 | 英語 | 数学 | 理科 | 社会 |
---|---|---|---|---|---|
2024年 | 9 | 5 | 13 | 7 | 3 |
2025年 | 11 | 5 | 12 | 10 | 3 |
変化量 | +2 | ゼロ | -1 | +3 | ゼロ |
5教科全体でたった4問しか記述問題は増えていません。
次の表のとおり、記述問題の配点も大きな変化は見られません。
試験実施年 | 国語 | 英語 | 数学 | 理科 | 社会 |
---|---|---|---|---|---|
2024年 | 32点 | 14点 | 57点 | 30点 | 16点 |
2025年 | 31点 | 19点 | 52点 | 35点 | 14点 |
変化量 | -1点 | +5点 | -5点 | +5点 | -2点 |
500満点中、たったの2点しか記述問題の配点は上がってないんです。
だから記述問題の数が増えたり配点が増えたりしたこと自体が原因ではなく、記述・選択の両方とも深い知識が問われるようになったことが難化の原因なんです。
2026年以降はどうなる?
先述の通り入試問題は難易度の調整を重視しています。
2022年に一度崩れた難易度が元に戻っただけなので、今後も同じ難度が続くと予想しています。
2025年入試は新傾向の始まりと考えて良いでしょう。
自由記述がほとんど無くなった今、選択問題でも難しい問題が増えました。
従来の自由記述では受験者の深い知識が問われていましたが、今後は自由記述が無くなった代わりに選択問題でも高難度な知識が求められるようになります。
選択問題だからといって油断禁物ですよ!
教科別に見る茨城県立高校入試の最新傾向
教科別の平均点の推移
入試実施年 | 国語 | 英語 | 数学 | 理科 | 社会 |
---|---|---|---|---|---|
2025年 | 55.6 | 42.6 | 56.1 | 52.2 | 53.8 |
2024年 | 66.7 | 50.1 | 57.6 | 55.6 | 57.6 |
2023年 | 81.4 | 52.4 | 48.5 | 52.0 | 64.1 |
2022年 | 78.1 | 50.3 | 46.6 | 49.9 | 61.5 |
2021年 | 63.6 | 53.4 | 39.7 | 54.7 | 56.2 |
2024年から2025年にかけては全教科で難化しています。
特に大きく難化したのは国語(-11.1点)と英語(-7.5点)ですね。
教科ごとに傾向の変化を見てみましょう。
国語の傾向と正答率の変化
国語の大問 | 2025年 | 2024年 |
---|---|---|
1(一般教養) | 64.0% | 80.4% |
2(小説) | 63.2% | 63.3% |
3(随筆) | 40.0% | 72.1% |
4(古・漢文) | 59.7% | 51.0% |
小説のみ例年通りでした
英語の傾向と正答率の変化
英語の大問 | 2025年 | 2024年 |
---|---|---|
リスニング | 63.9% | 64.6% |
1(単語選択) | 35.3% | 48.5% |
2(短文) | 55.1% | 41.6% |
3(情報処理) | 51.3% | 67.5% |
4(長文) | 34.1% | 43.4% |
5(並び替え) | 13.2% | 16.1% |
単語の難易度や長文の内容、処理しなきゃいけない情報の量が増えて全体的に難化しました
数学の傾向と正答率の変化
数学の大問 | 2025年 | 2024年 |
---|---|---|
1(数式) | 87.2% | 87.4% |
2(複合小問題) | 60.0% | 69.9% |
3(確率・証明①) | 61.7% | 57.2% |
4(確率・証明②) | 52.8% | 50.3% |
5(図形①) | 38.6% | 44.5% |
6(図形②) | 35.1% | 34.3% |
2025年は円と角、そして二次関数と動点が鬼門になりました
理科の傾向と正答率の変化
理科の大問 | 2025年 | 2024年 |
---|---|---|
1(小問群) | 64.8% | 67.9% |
2(物理) | 43.2% | 49.9% |
3(化学) | 54.8% | 55.2% |
4(生物) | 56.1% | 55.6% |
5(地学) | 42.7% | 45.2% |
6(複合) | 43.5% | 40.3% |
ほぼ例年並みでしたが、作図問題と化学式の記述問題が復活しました
社会の傾向と正答率の変化
社会の大問 | 2025年 | 2024年 |
---|---|---|
1(地理) | 48.7% | 62.2% |
2(歴史) | 54.3% | 53.4% |
3(公民) | 59.7% | 65.0% |
4(複合) | 63.3% | 53.4% |
例年より幅広い知識が要求される問題が出題されました
2026年度入試に挑む受験生が今からできる茨城県立高校入試対策
教科書の理解度を深めよう!
教育委員会は入試問題について次の様に述べています。
茨城県立高等学校進学学力検査問題の出題内容については、中学校学習指導要領(平成29年3月文部科学省告示)に基づくものとします。
茨城県教育委員会
教科書を理解していれば解ける問題しか出さないという意味です
教科書レベルの理解度で解ける問題を数多く解くことが重要です。
例えば学校で使用しているワークは教科書に準拠しているため、全問正答できる周回するなど、類題に沢山慣れることが肝心です。
「もう既にやってるよ」
って人向けに、もっと理解力を伸ばす問題集を5つ提案しましょう。
やった問題が出るかも?おすすめ問題集5選

ワーク以上にオススメできる対策は、他府県の公立高校入試問題を解くことです。
他府県の公立高校入試でも教科書に準拠した問題しか出されないので、過去問を解くことで実践を意識した演習ができます。
他府県の過去問とほぼ同じ問題が本番で出ることも珍しくないので、やって損は絶対ないですよ!
おすすめは「全国高校入試問題正解」緑色版です。
同じデザインの表紙で私立・国立用の問題集が出ています。黄色い表紙の問題集は間違えて買わないように注意してください。
ライバルよりも一歩先に、苦手教科だけでも今すぐに対策を始めましょう!
茨城県立高校入試の最新傾向まとめ
茨城県高校入試は2025年に新傾向に入りました。
近年と比較して、深い知識力が選択問題でも出題されています。
2026年以降も同じ傾向が続くことが考えられるので、選択問題でも油断せずに挑みましょう。
他府県の過去問は、実践レベルの問題を演習することができるのでおすすめです。
皆さんの桜が咲きますように!