「面接ってどんなこと聴かれるの?」
「どんな対策をしたらいい?」
こんな疑問に答えます。
実際に出題された問題もあわせて具体的な対策方法を紹介しましょう。
中高一貫校の面接の流れ
1日の流れ
2026年は1月10日に試験が実施されます。
午前中は適性検査、昼休み後の12:30から面接です。
受験生は5~6人が1組になり、順番に呼ばれます。
面接の時間は20分。
面接官2~3人の前で集団面接が行われます。
面接で聞かれること
自己紹介や志望動機は聞かれる場合が多いので、まず初めに対策しておきたいですね。
その場で考えなければいけない、論理的な思考力を問われる質問は点差が開きやすいので要注意です。
次のような抽象的なことを質問されるので、しっかり答えるために入念な準備をしましょう。
具体的には、
- 給食はなくすべきか、なくさないべきか(古河中等)
- 自分の短所について、中学校でどう改善するか(水戸一附属中)
などなど、多種多様な質問があるので対策が難しいです。
受験者同士で7~8分のグループディスカッションが行われる学校も多いので、話し合いの練習をしましょう。
テーマに沿ってみんなの意見をまとめて発表するスタイルですね。
具体的には、
- 地域の人々とやる運動会の競技を決める(並木中等)
など受験者同士が協力しあって、よりよい答えを導き出す姿勢が評価されます。
答えが決まっていないテーマについて、論理的に考えて自分の意見を言語化する訓練を積みましょう。
中高一貫校の面接対策のコツ7個
服装はフォーマルにする
ぶっちゃけ、服装だけで点数は変わりません。
半袖短パンのはなたれ小僧スタイルでも合格した子がいる、という報告も見ます。
もう見るからに寒いだろって恰好ですが、なぜかクラスに1人はいますよね。
しかし見た目で発言の説得力が変わります。
「人は見た目が9割」ともいわれてますからね・・・
つまり服装は点数に影響する可能性があるということです。
襟付きのシャツにチノパンや紺色のズボン、スカートなどフォーマルな服装を心がけましょう。
男の子はスーツでも良いですが、そこまでカッチリして来る子も少ないのでカジュアルフォーマルな方が良いですね。
スーツを買っても着る機会が少ないので、わざわざ中受のためだけに買うのももったいないです。
▼男子のイメージはこんな感じ▼
▼女子のイメージはこんな感じ▼
普段着やジーパンなどは選ばないほうが無難です。
もっとカジュアルな服なら周囲と差別化できますが、よほどセンスに自信がない限りは挑戦しないほうがいいでしょう。
服選びのポイントは見た目で説得力を出すことですよ
聞こえやすい声ではきはきと
大前提ですが、聞き取りやすい声ではきはき話すことが一番重要です。
不自然に大きな声を出すのではなく、聞き取りやすい声を意識しましょう。
無理に抑揚をつける必要はありません。
自信をもって話せば、自然と聞き取りやすい声で話すことができます。
ぼそぼそとした小さな声や、自信が無いような弱々しい声は減点になりかねません。
つねに自信満々で話すようにしましょう。
要点をかいつまんで簡潔に話す
長々とした話し方は要点が分かりづらく、言いたいことも伝わりません。
考えがまとまっていない状態で話すとだらだらと話しがちになるので、考えが整理できてから話し始めると良いでしょう。
頭の中で自分の意見がまとまったら、結論から話すようにしてください。
結論のあとで理由を付け加えると、スムーズに聞こえます。
意見をいうときは、「結論➡理由」のフローを意識しましょう。
グループディスカッションでは貢献度を意識する
出題されるテーマの答えは1つではないので、皆が協力して最も良いと思える答えを考えます。
問われるのは議論への貢献度。
具体的には次のことを意識しましょう。
つまり皆と協力して、よりよい答えを考えることができれば評価は高くなります。
反論するときはマナーに気をつける
グループディスカッションの議論が、自分の考えと違った方向に進みそうなときには反論しなければなりません。
議論の輪を乱すようで怖いかもしれませんが、よりよい結論を導き出すための反論は貢献度が高いと評価されます。
しかし下手に反論すると議論の輪を乱しかねず、減点されてしまうのでマナーを身につけましょう。
実際に東京都で出た問題ですが、例えば次のテーマを考えます。
議論の流れ、あなたの意見、どちらも間違っていません。
全体の議論の流れでは、「ちょっとやりすぎかな」思う部分をあなたが指摘したいと考えている状況です。
反論するときは、まずは相手の意見を尊重しましょう。
上の黄線部で相手の意見の良い部分に共感し、その後で問題点を指摘できれば及第点です。
最後の赤線部のように、自分の反論を伝えたあとに相手の意見を求めることができればGoodですね。
皆の意見を聞いた後、自分なりの具体的な案が示せるとパーフェクトでしょう。
このように、反論では「尊重➡反論」のフローを作ることが最低限のマナー。
その後で「意見聴取➡案の提示」までできれば完璧です。
「尊重➡反論➡意見聴取➡案の提示」のフローを意識しましょう
求めている生徒像を志望動機に含める
他のライバルと差をつけるには、受験する学校が求めている生徒像を志望動機や自己紹介に入れると効果的です。
求める生徒像ってなんやねんって話ですが、学校は「こんな生徒がきてくれたらいいな」という生徒の理想像を公開しています。
詳しくは各学校のホームページにある教育理念をご確認ください。全校かならずあります。
例えば並木中等では次の生徒を募集しています。
例えば将来の夢に向かって難関大学を目指して勉強を頑張る気持ちがあることや、最近感動したエピソードを盛り込んで話すと「志の高さ」や「感受性の豊かさ」をアピールできます。
もう少し経験の具体例やエピソードを混ぜて話をふくらますと、もっと良いプロットにできるでしょう。
志望校が目指す学校像を自己紹介に含める
学校には「目指している学校像」があります。
学校像を知って面接対策ができると、アピールポイントを増やしてライバルと差をつけることができます。
Webページに公開されている「学校経営計画表」に記載されているので、チェックしましょう。
例えば並木中等では次の学校像を掲げています。
今まで経験してきたこと、そして国際志向を重視していることがわかります。
例えば外国人の友人と家族旅行や食事に行って国際的な文化の差を知ったなど、国際的な興味、そして興味深かったエピソードなどを自己紹介や志望動機に含めると、説得力がグッと増します。
中高一貫校の面接対策 ほかの人はどう対策しているの?
おすすめの本2冊
塾にまかせっきりでも悪くはないのですが、いろいろな視点から情報を集めることが情報戦に勝つコツです。
情報収集は本を読みあさること最も簡単で効率的なんですよ。
色々な本がありますが、おすすめの本を2冊紹介します。
1冊目は過去問で有名な「声の教育社」出版の親子で見る中学受験面接ブックです。
当日の服装に関するアドバイスから面接の想定質問まで、知るとお得な情報を広く入手できます。
まずは「親子で見る中学受験面接ブック」で面接の基本を学びましょう。
2冊目は「中学受験 面接試問の要領」です。
よく聞かれる質問を100問以上収録しているため、面接で何を聞かれても揺るがない対応力がつきます。
この2冊だけ読めば、知らなきゃいけない情報は網羅できるでしょう。
学校や塾のプログラムを利用する
学校でも面接練習ができるかもしれません。
まずは先生に聞いてみましょう。
中受する人が少ない小学校の場合は集団での模擬面接ができません。
学校で模擬面接ができないときは、茨進や思学舎など面接練習を無料でしてくれる塾もあるので、積極的に利用しましょう。
塾では小6の4月から毎週のように面接練習が行われます。
塾でも面接対策に9カ月かけるので、集団面接の練習なしで受験することだけはやめてください。
まずは学校、だめなら塾
中高一貫校の面接対策のコツまとめ
面接はやって良いことと悪いことがはっきりしています。
意見の出し方、反論のしかたなど話し方のマナーを知るためには本を読んだ方が速いです。
まずは基本的なマナーを身につけましょう。
論理的にかんがえて、自分の意見を言語化する能力は集団の面接練習で効率的に上げることができます。
学校や塾など、無料で練習させてもらえる場所も多いので積極的に利用しましょう。
塾では受験までの9カ月間、ほぼ毎週のように面接練習があるほど面接は重要な項目です。
家でできるから大丈夫、といって集団の面接練習の経験がおろそかなまま受験を迎えないように気を付けてください。
入念な準備がたいせつですよ!