夏休み期間で子どもと旅行やイベントに行きたいんだけど、受験に影響しないか心配
こんな疑問に答えます。
むしろ積極的に旅行やイベントへ遊びに行った方がええで
こんな方に読んでほしい記事です
- 子どもが中3で、夏休みに旅行やイベントに行く計画を立てている。
- 夏休みは受験生にとって大事と言われているから、受験に影響しないか不安。
- 子どもの友達が夏期講習で忙しい。
この記事の結論
子どもが遊ぼうと思っても、友達が忙しいから上手く息抜きができない。だからむしろ計画的に旅行やイベントに行った方が、息抜きになって勉強がはかどる。
こんな人が書いています
学習塾の講師や家庭教師として、150名以上の生徒を担当させていただいた経験がある。
特に進学校を目指す受験生たちは夏休み期間は忙しく、勉強詰めで体調を崩すことも。
何事にも適度な息抜きは大切なので、時には勉強を忘れて休むことが大事。
筆者は旅行と食べ歩きが大好き。
都道府県によって夏休みの期間は異なりますが、毎年おおむね30~40日程度です。
偏差値70を超える高校を目指す受験生は、一日10時間勉強することも珍しくありません。そんな彼らの夏休み中の勉強時間は300~400時間にもおよびます。
そこまで長い時間を勉強に充てていない子たちでも、夏休みは基礎力や応用力を高めるための大切な時期でもあります。
そんな大切な時期に旅行なんか行っても良いのでしょうか。
結論から言えば、積極的に家族旅行やイベントに出かけた方が良いです。その理由をお話ししましょう。
中3の夏休みに旅行やイベントに遊びに行くのはダメ?
遊びに行って良い理由1:勉強にメリハリがつく
勉強に根を詰めすぎると体調を悪くして、予定していた勉強プランが崩れてしまうことにも繋がってしまうから、適度な息抜きはめっちゃ大事なんや。
塾では夏期講習が始まったり、進学校に通っている場合は学校で特別授業が組まれることもあります。夏休みとはいえ、受験生は暇ではありません。
しかし毎日何時間も勉強していればメリハリが無くなってきて、勉強の効率が落ちてきます。
また、体調を悪くしてしまうと元も子もありません。
焦る気持ちもわかりますが、今後も長く勉強を続けなければなりません。しっかり休息をとって気分転換することはとても大切なことです。
遊びに行って良い理由2:友達と遊べないことが多い
- 子どもの友達も夏期講習や勉強で忙しいから、遊ぼうにも予定が合いにくい
- 家族で旅行やイベントに出かけることでしか、気晴らしできないケースもある
- 家族なら、中学生同士ではできない気晴らしができる
繰り返しになりますが、受験生は暇ではありません。それは友達も同じことです。
夏期講習が忙しくてなかなか友達と予定が合わないことも多いです。
気分転換をしようにも、友達と予定が合わなければ遊ぶことすら叶いません。つまり、上手く気分を発散させることが難しくなってしまいます。
特に進学校に通ってたら、週5で毎日5時間以上夏期講習に費やす子も珍しくない。休みの日も塾の宿題やテスト勉強に追われるから、友達と時間を合わせるのがホンマに大変やねん。
だから家族が計画して、受験生の子どもを旅行やイベントに誘うことはとても良い事なのです。
夏休みは花火大会や夏祭り、渓流下りなど、夏ならではのイベントが沢山あります。
そういったイベントや旅行を家族で計画して行くことは、とても良い気分転換になります。特に旅行は中学生同士ではできませんので、友達とはできない気分転換ができるでしょう。
遊びに行って良い理由3:計画的に遊べば勉強時間を圧迫しない
- どれだけ忙しくても、必ず空き時間はあるもの。
- 一日当たりの勉強時間を把握して、空き時間に遊びに誘おう。
遊びに行くとしても、どの程度の時間であれば勉強時間に影響しないのでしょうか。
それを知るには、まずは子どもの一日あたりの勉強時間を把握しなければなりません。
一日当たりの勉強時間は?
志望校偏差値が70など高く、かなり計画的に勉強している場合は8~10時間程度でしょうか。そこまで志望校の偏差値が高くなく、偏差値60程度の高校を目指している場合は2~4時間程度でしょうか。それとも勉強する習慣があまりなく、勉強したとしても一日1時間前後程度でしょうか。
1日24時間のうち、睡眠に7時間、食事や風呂、トイレ、息抜きに3時間、夏期講習に4~5時間割いたとして9~10時間余ります。
空いた9~10時間の内何時間を勉強に充てることができるでしょうか。夏休みが始まる前に、一日あたりの勉強計画を立てると遊びの計画も立てやすいです。
空き時間を調べてみよう!
忙しいと言っても空いている時間は絶対にある。一日何時間、どのタイミングで空けることができるか把握するのはホンマに大事。
例え1日10時間勉強していたとしても、塾が無い日は4~5時間を遊びに充てることができます。
この時間があれば夏祭りやイベントに行くことは十分可能ですよね。
一日4時間勉強していた場合は、塾がある日でも5~6時間余り、塾が無い日は10時間も余ります。
こんなに時間があれば近場の日帰り旅行も可能ですよね。この様に、勉強時間を圧迫しない遊び方が計画できます。従って、まずは一日の勉強時間を決めましょう。
中3の夏休みに旅行にいくなら何泊までなら大丈夫?
一日の勉強時間によって旅行の最長日数が決まる。次の日数を目安にしよう。
- 勉強量1日10時間、夏休み期間30日:旅程最長2泊3日
- 勉強量1日10時間、夏休み期間40日:旅程最長3泊4日
- 勉強量1日4時間未満、夏休み期間30日:旅程最長4泊5日
- 勉強量1日4時間未満、夏休み期間40日:旅程最長6泊7日
旅行に行くならどの程度までなら勉強時間に影響しないか、気になりますよね。
結論から言えば、夏休みの1割程度、つまり3~4日程度であれば全然気にしなくても大丈夫です。
でも夏休み期間の2割、つまり6~8日は超えないようにしたいですね。つまり旅行は、夏休みが30日の場合は推奨2泊3日まで、最長4泊5日。夏休みが40日の場合は推奨3泊4日まで、最長6泊7日と考えましょう。
やはり気になるのは、旅行に行けばその期間にできるはずだった勉強ができなくなることだと思います。
1日の勉強時間が長い人なら、多くの時間を失ってしまうので取り戻すのが大変になると考えてしまいがちです。
例えば夏休みが30日あったとして、その2割にあたる5泊6日の旅行をしたとき、一日4時間程度の勉強量であれば24時間が失われることになります。
24時間なら夏休み中にこの時間を取り戻そうと思うと一日の勉強量を1時間を増やさなければなりません。
1日10時間の勉強量なら一日あたり2.5時間勉強量を増やさなければ夏休み中に勉強時間を取り戻すことが出来ません。
この様に、計画している一日当たりの勉強時間が多いほど、とりもどすための負担が大きくなります。1日1時間の増加量なら気にならない程度だと思いますが、1日2.5時間の増加量はそれなりの負担になってしまいます。
一方で、夏休み期間30日の1割にあたる2泊3日の旅行をしたときを考えましょう。1日4時間程度の勉強量なら1日に増える勉強時間はたった30分、一日の勉強量が10時間でも1日1時間増やせば取り戻せます。
だから日々の勉強時間が長い場合でも夏休み期間の1割程度なら受験には影響しません。ただし夏休み期間の2割近くなると、1日の勉強時間が長い人ほど負荷が高くなるので気をつけましょう。
また、1日の勉強時間が2時間未満など短い場合は特に気にする必要はありません。
例え6泊7日の旅行に行ったとしても失う時間は14時間、夏休み期間が30日だとすると1日当たりたった40分程度増やすだけで時間は取り戻せます。ただし旅行期間が長すぎると勉強する習慣が消えてしまう危険があるため、長くても1週間程度を限度と考えましょう。
旅行で失った勉強時間を取り戻すための、1日あたりの勉強時間の増加量の限界値を1時間と仮定すると、以下のようになります。
- 勉強量1日10時間、夏休み期間30日:旅程最長2泊3日
- 勉強量1日10時間、夏休み期間40日:旅程最長3泊4日
- 勉強量1日4時間未満、夏休み期間30日:旅程最長4泊5日
- 勉強量1日4時間未満、夏休み期間40日:旅程最長6泊7日
つまり勉強時間が長い人、1日10時間の勉強を計画している人であれば夏休み期間の1割まで。勉強時間が短い人、一日4時間未満の勉強を計画している人であれば夏休み期間の2割までが旅程の最大日数と考えて下さい。
子どもの勉強時間と相談しながらご家庭に合わせて旅程を決めることが大事です。
中3の夏休みに旅行に行くときの注意点
- 旅行中でも毎日1時間程度を目安に勉強しよう
- 泊まるホテルで勉強に集中できる場所があるか予約時に確認しよう
旅行中に全く勉強しないとなると、今まで身についていた勉強する習慣が消えてしまうリスクがあります。そのため、旅行中は最低でも1時間は勉強させるようにして下さい。
毎日起床後すぐに朝食を食べて出かけ、夕食を食べて帰ってきたらすぐに寝るような旅行プランでは1時間の勉強時間が確保できません。
朝の支度時や、夕食を取った後などに勉強する時間を設けて下さい。たった1時間なので、それほど難しいことでは無いと思います。
勉強するには集中できる環境がとても大切です。ホテルや旅館の部屋で勉強できると良いですが、家族団らんの声や生活音が気になってしまうことや、机や椅子が合わなくて集中できないこともあります。
特にビジネスホテルは部屋の机が小さかったり、椅子が固いこともあります。そもそも勉強するために置かれているものではないので、集中できる環境ではない所が多いです。
最近はテレワークができる様にブースを備えているホテルもありますので、ホテルを予約する時に集中できる環境が整っているか確認することが大切です。
勉強のための環境については以下にまとめていますので、こちらも参照してください。
中3の夏休みに旅行やイベントへ遊びに行った方が良い理由まとめ
学校は休みでも、夏休みは夏期講習や勉強で受験生は忙しく、気晴らしはとても大切です。友達も夏期講習で忙しいのでなかなか予定が合いづらく、気分転換しようにも遊ぶことができません。ですから、家族で旅行に出かけたり夏祭りや花火大会などのイベントに行くことは、子どもにとって良い気分転換になります。
特に旅行は友達同士だけでは行くことは出来ないので、家族旅行は友達とはできない気分転換になるでしょう。
旅行は夏休み期間の1割程度を目安にしましょう。夏休みが30日であれば2泊3日、40日であれば3泊4日までを推奨します。これは8~10時間など、毎日長い時間を勉強に費やしていれば、それだけ勉強時間を取り戻すことが難しくなるからです。しかし上に述べた推奨期間だと、夏休み中に勉強時間を取り戻すことは難しくありません。1日の勉強時間が4時間未満の場合は夏休み期間の2割を基準として、夏休みが30日であれば4泊5日まで、夏休みが40日であれば6泊7日までなら受験に影響しないと考えても良いです。
そんなに長く休んでも平気なの?
一日あたりの勉強時間は1時間も増えへんから大丈夫やで
1日の勉強時間を4時間、夏休み期間が40日、旅行日程が6泊7日を考えた時、1日に増える勉強時間はたったの50分です。毎日4時間50分勉強すればもともと夏休み中に計画していた勉強時間が補えます。
注意点として、特に勉強する習慣があまりついていない子は、旅行に行くと勉強する習慣が消えてしまうリスクがあります。勉強しなくなる期間を挟むことで勉強習慣が消えやすいです。ですから、旅行中でも最低1時間は毎日勉強する習慣を続けて下さい。
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